今月の随想録

折々の長月

お彼岸

【お彼岸と和菓子屋】

 

日本人には馴染みの深い「お彼岸」

「お彼岸」は仏教行事の1つですが、日本特有の行事だと言われています。

それというのは、日本では仏教が広まる前から「お彼岸」の時期に祖先や自然に感謝する習慣が有ったからです。

日本古来の習慣と仏教の教えが結びつき、お彼岸は大切な行事となりました。

 

お彼岸には「お墓参り」をしますが、その際に欠かせないのが「お供えもの」です。

地域によって違いはあるようですが、春は「ぼたもち」秋は「おはぎ」を供えることが一般的です。

「ぼたもち」と「おはぎ」は同じものですが、季節によって呼び名が変わります。

ぼたもちは、春に咲く牡丹の花にちなんで、おはぎは秋に咲く萩の花にちなんで名付けられました。

 

日本では、小豆の赤い色はめでたい色と考えられていたようです。

秋は小豆の収穫時期であり、小豆の皮も柔らかいため粒あんで「おはぎ」を作ります。

春まで保存していたあずきは皮が固くなるため、こしあんにして「ぼたもち」を作ります。

 

彼岸の時には、「定番の白いお団子」「草団子」「蒸し団子」「蒸し団子の草」

「おはぎ」と5種類の団子を作っています。

この時期は沢山の予約注文が入りますし、店頭にて飛び込みで買われていくお客様も多数いらっしゃるので、お店も工場も活気に溢れます。

 

当社の団子は全ての団子を1つ1つ手包みで作っており、その味は折り紙付き。

長く常連さんに愛されている逸品なのです。

そして今年の秋彼岸も、お陰様で大盛況で終えることができました。

本当にありがとうございました。